8月は「不条理」を思い出す月

ようやく梅雨が明けて、夏らしくなりました。
夏は、私がいちばん好きな季節ですが、8月は、「戦争」のイメージが強いです。
8月15日は終戦の日で、お盆で、母の命日にもなってしまいました。

長崎は、原爆投下の日の8月9日が登校日で、私が小学生のときの学校の先生たちは、戦争を体験している人たちも多く、「戦争を知らない子供たち」の私たちに、戦争や原爆のことを知らせようという熱意に溢れていました。

登校日には、被爆者の話を聞きました。
この時期には、戦争関連の本を読んだり、原爆資料館に行ったりもしました。

リアルな話や写真、映像はたいへん怖かった。なぜなら、私たちは、毎日どんなに善い行ないをしていても、いきなりとんでもなく理不尽な目に遭うことがあるのだと感じたからです。戦争はとんでもなく「不条理」であると、小学生のときに強く思ったのでした。

後日思ったのは、平和な世の中の会社・組織なら、単に「迷惑な役員」「自己中心的な上司」「無能な上司」で終わるはずの人たちが、戦争で上の立場になったら、恐ろしいことになる(実際になっている)。死ななくてもよい人たちが莫大に死ぬと感じました。

そして、戦争はいったん始まるとなかなか止められない、間違った方向に行っても、誰も止められない。

まあ、これは、傾きかけた会社・組織もそうなんですが、クレイジーな方向にどんどん進んでいき、苦言を呈する人は排除されていく。自由を制限するルールが次々にでき、憲兵のような人が出てくる。
中の人たちはジェットコースターに乗っているように、降りることも、止めることもできない。ただただ連れ去られていく、不条理の世界に。
平和な世の中の会社・組織の場合は、中の人は、ジェットコースターから飛び降りても、死にはしませんが。

ということで、そうならないように、歴史を忘れないように、戦争の漫画を主にネット(スキマ)で読んでいます。
下記の漫画を読んでいると、戦争がいかに「不条理」か、分かります。

「ペリリュー - 楽園のゲルニカ」武田一義 平塚柾緒 太平洋戦争末期のペリリュー島の話(現在9巻)
「ちらん - 特攻兵の幸福食堂」魚之目三太 特攻の町、知覧の食堂の話(現在3巻)
「不死身の特攻兵」鴻上尚史 東直輝 9回の出撃から生還した特攻兵の話(現在8巻)
「白旗の少女」比嘉富子 みやうち沙矢 沖縄戦での少女の話(1巻 完結)
「特攻の島」佐藤秀峰 瀬戸内海の島での海軍の特殊兵器の話(9巻 完結)
「あとかたの街」おざわゆき 名古屋の空襲の話(5巻 完結)
「はだしのゲン」中沢啓治 著者の体験をもとにした広島の原爆がテーマの名作(コミック版 7巻)

そして、下記は、映像の記録ですが、かなりの力作です。

ながさき原爆記録全集概要
2017年ギャラクシー賞の報道活動部門で優秀賞を受賞した長崎原爆カラーフィルム企画(ディレクターの吉村氏は、同級生の同級生)http://yoshimurabunko008.blogspot.com/