こんなときにもテンションが下がらない人たち

新型コロナウイルスが世界的に猛威を振るい、日本でも7都府県に緊急事態宣言が出ています。

自分や家族の感染への不安、家に長時間いることによるストレス、家事や育児の負担によるストレス、子供の教育への不安、仕事への不安、慣れないオンライン対応へのイライラ、先が見えない不安などを感じ、メンタル不調になっている人も多いようです。「コロナうつ(鬱)」という言葉も出てきています。

また、とくにフリーランサー、事業主の場合、売上が減少し、経済的にもダメージを受けている人が少なくありません。

しかし、このような状況でもテンションが下がっていない人たちがいます。

その人たちは、売上が減少している事業主だったりするのですが、そのことでメンタル的にダメージを受けている様子がありません。

いわゆる「レジリエンス(resilience 回復力)」が高い人というよりも、落ち込んでいないのです。お金はもう借りたとか、この状況が長引きそうなら借りようかなと言っています。

逆境はフィールドアスレチック

このような人たちは、ひとつは、逆境をフィールドアスレチックのように捉えており、これまでもさまざまな課題をクリアしてきて、どういう事態でも乗り越えられる自信をもっています。

そして、「ピンチをチャンスに」という言葉の信奉者でもあり、ピンチではなくてもいつもチャンスを探しているのですが、日頃のアイデアを今こそ試すときと、ある意味、楽しそうです。

「いいことを思いついた」「こういうサービスはどうだろう」「こういう商品が今求められるはず」と言って、試しており、うまくいかなくても、やはりダメージは受けず、試行錯誤している様子です。

この人たちは、日頃から、新しい方法などを思いついては、試行錯誤することに慣れていて、「物事最初からそう簡単にはいかない」「形になるまである程度時間はかかる」という考えの持ち主でもあるので、うまくいかなくても凹みません。

自分のことを「しつこいのがとりえ」などと言っています。

楽観的でも悲観的でもない

こういう人たちが楽観的かというとそうでもなく、そうかといって悲観的でもありません。
事実を、楽観も悲観もせず、そのまま受け取っている感じです。

何かを始める場合、最悪から最善までのシミュレーションをしています。たとえば、新たに商品を売る場合、1個も売れない場合から、どういう体制でなら最大いくらまで売れるのかなどのシミュレーションをしているので、結果は、「想定範囲内」になります。
もちろん売る気はあるので、売るための方法も考え、あれこれ試しています。

こういう人たちって、何かに似ていると思ったら、本「ビジョナリーカンパニー4 自分の意志で偉大になる」に出てくる人たちでした。
この本に出てくる偉大なリーダーたちは、自分の意志と規律を重視し、逆境をテコにします。将来の保証がなくても、たとえ努力が無駄になる可能性があっても、行動する人たちです。
こういう人たちがいると、世界が俄然楽しくなってよいのではないかと、私は思っています。

ツナグバサンカクのWebサイトに書いたブログ「今週の1冊:ビジョナリーカンパニー4」