自分の仕事の「常識」に近い環境が楽
久しぶりにブログを書いている。
先日、私が共同経営しているコワーキングスペース、ツナグバサンカクで、スタートアップのイベント「47都道府県:事業スタートカンファレンス長崎」というのが行なわれた。
私は、名古屋に行っていたので、出ていないのだが、共同経営者の金子氏に、概要を聞いた。
改めて思うのは、ひと言で「事業」と言っても、スモールビジネスと、ベンチャー、スタートアップでは、経営者のタイプも、ビジネスのやり方も違うということ。
スモールビジネスは、主に個人で始める小さなビジネス。ベンチャーは、短期間で株式公開を目指すビジネス。スタートアップは、短期間で急成長し、ビッグビジネス(産業)として維持できるビジネス(イノベーション)。
ベンチャー、スタートアップを目指す人は、できれば、そういう会社で働くなり、そういう会社の人と知り合いになって、仕事のスピードや方法に慣れ、助けてくれそうな人とも出会っておいたほうがよいと思う。
ベンチャー企業、スタートアップ企業と、大企業、中小企業、官公庁では、仕事における「常識」がそれぞれ違う。自分が求めている「常識」に近い企業文化(組織風土)の所に身を置いたほうが楽だし、評価されやすい。
ベンチャー、スタートアップを目指す人は、自分が合う会社で、新規事業(社内ベンチャー)を立ち上げて、MBO(マネジメント・バイアウト)、EBO(エンプロイー・バイアウト)するのもよいかもしれない。
改めてそう思ったのは、「47~」のイベントと関係ない、ある方の話を聞いたからだ。
その方は、ITの経営者だったのだが、マザーズに上場している企業に、昨年、事業を売却(M&A)して、その会社の新規事業部門長として、事業を引き続き行なっている。
ITの会社は、個人でやっていたのだが、売却先では、億単位の予算、新規に雇用したチームメンバーでやっている。当然、やれることの規模が違う。
「0から1は一人でもよいけれど、1から5、10にするのは一人では限界がある」という話だった。
まったくそうだと思う。社員ではなく、外部のパートナーでもよいのだが、人、しかも優秀な人がどれだけ関わって、一緒にやれるかで、ビジネスの速度や質は変わってくる。この場合、単に各分野の専門家ではなく、共にビジネスを創っていく同志でないと、スタートアップは、成功しないのではないかと思う。
イノベーションは、ドラッカーが言うように、顕在化した欲求に応えるマーケティングではなく、新しい価値を提供して、新しい欲求を創り出す必要があるため、育てる意志と時間が必要だ。
資金がどれくらいあるかないかでも、ビジネスのやり方が変わってくる。
そもそも個人でビジネスを始める場合、自己資金が中心で、金融機関から借りるのも難しい。借りられたとしても500万円ぐらいまでだ。
ベンチャー、スタートアップは、融資ではなく、投資を受けられれば、ロケットスタートできるし、可能性が拡がる。
いずれにしても、経営者、ビジネスパーソンは、自分の仕事の「常識」に近い環境で事業、仕事をやって、仲間を増やしていったほうが、うまくいきやすいと思う。