セルフマネジメントや目標に関する勘違い

私は、「セルフマネジメント」と「チームマネジメント」をテーマに、企業やビジネスパーソンのコンサルティングや研修をしています。

「セルフマネジメント」は、訳すると「自己管理」ですが、仕事の目標を達成するためだけでなく、「なりたい・ありたい自分になるために、自分をマネジメントすること」と解釈しています。

自分はどういう性質で、何を求めているのかを知って、ゴールを決めて、環境を整えて、心と頭と体をなりたい・ありたい自分に近づけていくというものです。

「ゴールを決めて」という意味では、「振り返り&目標シェア会」というイベントを、ツナグバサンカクで、毎月行なっています。2014年にスタートして、今月末で83回目です。最近は、オンライン参加もできます。

内容は、これまでの1ヵ月と、これからの1ヵ月について、専用のシートに記入した後、参加者が1人ずつ発表し、エールを送り合うというものです。

自分で決めたゴールに着手しなかったりするのはなぜ?

このシェア会でも、コンサルティングのクライアントでも、自分自身でも、決めたゴールを達成することもあれば、未達成であったり、着手もしないということもよくあります。

これらの目標(ゴール)は、基本的には、自分で自発的に「こうしよう」と決めているのに、着手すらしなかったりするのはなぜだろうということで、そもそも人はどういうときに動くのか、モチベーションや行動の仕組みなどについて考え、仮説を立てたりしています。

ハイテンションで仕事をする仕組み

そもそも自分が会社員のとき、日本は「失われた10年(20年)」の時代なのに、自分も周りの人たちも仕事が楽しくてたまらず、ハイテンションな雰囲気のなか、右肩上がりの業績を重ねていました。

当時、みんなで、いろいろなことに対して、日々うまくいく方法を考え、アイデアを出し合い、やってみて、さらに改善し合うのが、とても楽しかった。

そういうこともあり、人や会社がうまくいく(なりたい・ありたい状態になる)仕組みについて、自分だけでなく、いろいろな性質の人に対しても考えたりしています。

その一環で、セルフマネジメントやモチベーション、目標に関する英語論文を去年からいろいろ読んでいます。

「常識」が否定されたりしている論文

去年から始まった、学術論文(英語論文)を読む会「ジャーナルクラブ」(Ai国際医療研究所 有永さん主宰)で、そういう論文を読んでいるのですが、けっこう面白いです、最近の研究結果は。

いわゆる「常識」と思われていることや、ある仮説に、エビデンス(根拠)があるのか、正確な結果が出やすい手法で実験をしていたりするのですが、根拠がなかったり、別のところに理由がありそうだったりします。

そういう意味では、セルフマネジメントや目標に関する「勘違い」はけっこう多いなあと思います。たとえば、頑張るぞという気持ちと目標達成は関係しなかったりします。

逆に、有効な結果が出ている論文に書いてあることを、自分たちでやってみて、本当に有効かどうか検証しています。
そのうち結果を発表できるのではないかと思います。

新しい研究により、多くの人が信じている「常識」が勘違いだったりするのは、面白いです。