ドラッカーの先見性
昨日(1/22)は、ドラッカーの勉強会を開催しました。
未来について書いた「ネクスト・ソサエティ」です。
ドラッカーの自伝を読むと、この人は若い頃からかなり先見性があることがわかります。けれども、その先見性は多くの人にはなかなか理解されなかった。
多くの人からは、逆に「何てバカな!」と思われていました。
たとえば、20代前半の新聞記者時代に、ヒトラーやゲッペルスを取材した結果、「ヒトラーは危険だ」と気づいた。けれども、1932年当時、誰もわかってくれなかった。
当時、ドラッカーは記者の仕事とともに大学では助手をしていた。講師への昇格とドイツ市民権が得られるという“いい話”を断わっています。また、ドイツの名門新聞社からのオファーも断わっています。
ドイツを脱出しないとマズイと思ったからです。そして、イギリスに行きます。
ドイツの“いい話”を全部断わったため、仕事は一から探さなければなりませんでした。
このように、自分の先見性に従うことは、後からは正しくても、そのときは、多くの人にとって「信じられない」言動になってしまう。
ドラッカーが1959年に初来日して講演をしたときも、ピンと来たのは3人だけでした。そのうち2人は創業社長で、後に誰もが知る会社になります。
当時、「日本は経済大国になる」という論文を書いても、欧米では誰も信じず、出版できなかったと言います。
そういうものだと思います。
何かにチャレンジしようという人は、そういうことが多いと思います。
“先見性”がない多くの人は、先ではなく、今を見て反対します。まわり中に反対されると、不安にもなる。
けれども、自分を信じましょう。未来は知っていますよ、あなたがうまくいくことを。