よりよい状態を目指して何かをやるのは価値が高いと感じた出来事3~長崎市議選

福岡・天神よりも人を呼べる

今回は、時系列で三番目の内容について書きたいと思います。

それは、髙橋佳子(高橋けいこ)さんの市議選出馬です。

髙橋さんと知り合ったのは、私が開催の「アンガーマネジメントキッズインストラクター養成講座」(子どもにアンガーマネジメントを教える資格を取得する講座)を、2016年2月に受講されたことがきっかけです。その後、大人に教えるアンガーマネジメントファシリテーターの資格も取得されました。

長崎では、2016年から毎年、アンガーマネジメントの親子イベントを開催していますが、きっかけは髙橋さんの言葉です。
福岡・天神でアンガーマネジメントの親子イベントを行なった際、「長崎でもやりましょう。もっと人を呼べると思う」と言われたのです。

福岡・天神は、九州一の繁華街で、福岡市の人口は156万人(当時)、他地域からも人が集まって来るのに対し、長崎市の人口は43万人(当時)。普通に考えると難しそうですが、話をしているとできそうだと思いました。

そして、県内のスタッフで、打ち合わせを9回と、親子を呼んだリハーサルも行ないました。天神を上回る集客となり、県外のスタッフにも応援を依頼し、開催しました。

その後も、長崎での親子イベントは順調に集客、開催できていますし、髙橋さんの行動力には、親子イベント以外のことでも感銘を受けていました。

「三バン」がない一般市民にはハードルが高い?

一方で、数年前に、髙橋さんから市議選に出る考えを聞いて、「三バン」がない一般市民にはハードルが高いのではないかと思いました。「三バン」は、地盤(後押ししてくれる組織、関係者)、看板(知名度)、鞄(資金)です。

私は、政治とは無縁でもありませんでした。
私が学生のとき、親族が政治家で、何かの折々に手伝いをする機会があったからです。
私が東京で働くことになったときも、2人の政治家に「アポを取ったから、挨拶に行くように」と言われ、議員会館に行ったりもしました。
私の弟が、東京で、どなたかの選挙の手伝いをしたりすることもありました。

そのため、政治は一筋縄ではいかない「つわもの」たちの世界だと思っていました。
挨拶に伺った2人は、その後、大臣になり、「つわもの」度が上がったとも思っていました。
いずれにせよ、一般人とは違う特殊な世界という認識でした。

さらに、長崎に帰ってから、私のアンガーマネジメントの相談に、議員の関係者の方が、別々に2人いらっしゃって、「腹が立ってたまらない」ということで、お話を伺ったこともあり、政治家はいろいろな意味で、一般人とは違う世界の方々だなあと思っていました。

髙橋さんが、そんな異世界に入る(当選する)ことが出来るのだろうかとも思っていました。けれども、髙橋さんは当選し、今後の活躍に期待が集まっています。さらに、今回の地方選は、女性が躍進するなどの変化も見られました。政治が、ブラックボックスの世界から、オープンでクリアな世界になればいいのにと思っています。

そして、「おそらくこれは無理。簡単には変わらないだろう」と諦めてしまいがちなことであっても、可能性はあり、決して諦めてはいけないと強く思いました。

「野望」「夢」「目標」などの言葉は、今の時代とは合っていないかもしれません。人から「夢をもて」などと言われるのはうっとうしく、「目標」にストレスを感じてしまう人も多いでしょう。

けれども、自分のなかから生まれる「こうありたい」「こうしたい」という気持ちは、「どうせ無理」と諦めずにやってみるといいのではないかと思います。

(写真は、昨年12月に長崎市新庁舎内覧会のときに撮影した、長崎市議会議場)